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on the Web 004
ハンク・モアスキの秘められた生活
Momoyo The LIZARD
モモヨ(リザード)管原保雄
私の友人にハンク・モアスキという変人がいる。直接会ったことはなく、ネット上の付き合いしかないが、AcidPlanet.comで作品を研鑚していた数年前、だいぶお世話になった。というか、私をサイトの裏側で活動するアーティストコミュニティーに呼び込んだのが彼だった。
彼と会うことがなければ、私は、AcidPlanetに変名で参加する多くのアーティストに気付かないままだったろう。
そのハンクが、
『ハンク・モアスキの秘生活』
THE-SECRET-LIFE-OF-HANK-MOHASKI
というCDをひそかにリリースしているが、これが面白い。
彼は、2001年にソニックファウンダリー社と契約し、ハンクというキャラクターのほかに、幾つかのプロフィール(すくなくとも8つ、多分15人分のキャラだと彼は告白している)を使い分け、250曲以上の作品をアップした。そうした多重人格じみたキャラクターの作品からベストを選らんでつくったのが、このアルバムである。
当初、Acidは、作品は多数寄せられていたものの、音楽の質が低かった。そこで、ハンクに白羽の矢が立てられた。ハンクは、ソニックファウンダリーと契約し、同社のソフトを駆使して、トラックを大量生産したのである。
実をいうと、このことを、私は、最近知った。彼が仲間と立てたサイトに、このアルバムのことが掲載されていたのである。
そして、妙な感慨に浸った。というのは、互いに隠していた生活の部分で同じことをしていたからだ。私は、ちょうどその頃、Pという会社のために、匿名で、一週間に百曲以上書いた。書いたというか、ハンクと同じで完パケのマスタートラックを制作していた。P社は、当時、音楽サイト立ち上げを計画しており、その立ち上げ時にアップする予定だった。もし、この計画がそのままうまくいったら、ハンクと私は、まったく同じ秘生活をしていたことになるが、私の計画は頓挫した。私の場合、半数程度、多分五十曲くらいがmp3にエンコードされ、匿名のままに同社が国内版を販売していたCD-Rライティングソフトのパッケージに同梱されて世に出ていった。
これまで、勝手に生み落とし世の中にばら撒いたそうした子供達(私の作品)のことを思い出しもしなかったが、ハンクのこのアルバムについての記述を読んで、ふと、思い出したのである。彼等は、いまでも、どこかの誰かのハードディスクで眠っているのだろうか?
ちなみに、ハンクのページのURLを掲載しておく。
今、このサイトのあちこちを歩き回ると、DEVOのデビュー以前の有名な自主映画風プロモ、フランクザッパのライブ、トーキングヘッズの自主映画なんかを見ることができる。個人的には、タートルズのクリップが感涙ものだったが、DEVOの地球人類退化計画みたいな安っぽい映像も懐かしかった。……なんで、ハンクがこうした映像を配信できるのか、私にはわからないけれど……、15人分250曲の制作ができる男である。只者ではあるまい。
http://www.thebutterscotchthreshold.com/
http://www.thebutterscotchthreshold.com/THE-SECRET-LIFE.htm