To Index

バビロニック ドット コム

Nero Wave Editor を使いまくる Vol.1
モモヨ リザードMomoyo The LIZARD


CD-RライティングソフトNeroに付属のサウンドエディターをモデルに音声編集の実際を解説する。

注意


 1 ノイズ解析/除去
 2 ノイズ除去以外のエンハンス メニュー
 3 エフェクトメニュー
 4 ツールスメニュー

 はじめに

Nero Wave Editorとは、CD-RライティングソフトNEROに添付されているオーディオ編集ツール。試用版は独Ahead社ページからダウンロードできる。日本語には、日の丸が書いてあるので、英語に自信がない人でも心配ない。
この試用版をダウンロード、インスツールすれば、自然とWave Editorもインスツールされる。

Aheadのページで、mp3プラグインやmp3Proプラグインを入手すれば、mp3ファイルを直接読み書きできる多機能音声エディターになるが、試用版単体でも、その高機能ぶりは十分堪能できるだろう。

※注→英語が苦手な方は、プロジーグループのパッケージ版購入をおすすめする。プラグインなどを別途ダウンロードする場合もサポートが受けられる。

まずは、なによりも体験することだ。

ここでは、現在、インターネットを介して無料で入手できるものの中では最高峰とすらいえるそのノイズ除去機能をまず紹介したい。

ここに公開することは、2001年時点で日本語マニュアルに書かれていない、まさに衝撃的内容だ。パワーユーザー、そして販社のサポートすら知らない事実満載だ。もちろん、基本的な技術も解説するが、まずは、この衝撃の、ノイズ解析とノイズ除去をマスターすることから始めよう。

※注→マニュアルではゲート、あるいはEQと考えているような記載が見うけられる。

とにかくノイズアナライザーを使ってみよう。

Nero WaveEditorとは?
CD-RライティングソフトNero5.5付属WaveEditorは、音声編集ソフトである。

Nero独アヘッド社CDライティングソフトだ。日本ではPro-Gグループが販売とサポートを担当している。WaveEditorはそのバンドルソフト。バンドルソフトであっても、実際は汎用の音声編集ソフト。

音声編集ソフトとは、基本的に、音声のカット&ペースト、コピーなどを任意に行える音声ファイルに特化したアプリケーションだ。ワープロや画像編集ツールなど、文字やイメージの編集ツールは皆さんにもおなじみだろう。コンピュータ上でファイルとして扱うことで、何度でも処置が可能になり、コピーなども容易になった。その音声ファイル版と考えればいい。オーディオが波形として視覚的に扱えるため、少々慣れてくれば、直感的に扱えるようになる。

Nero WaveEditorは、付属ソフトでありながら、基本機能は十分だ。

プロ用ソフトは一本で数万円する。なのに、こちらは付属ソフトだ。数千円のCDライティングソフトについてくる。WaveEditorには値段がない。しかし、だからといってWaveEditorが劣っているわけではない。それどころか、WaveEditorには、先進テクノロジーにより、他にない機能も備わっている。

ということで、バンドルソフトでありながら先進的存在のこのアプリケーション、その実際を皆さんに紹介したいと思う。音声編集の入門用読み物としても読めるだろう。

To The Top of Page

WaveEditorのノイズ解析は凄い!

この先進テクノロジーから皆さんにご紹介したい。いや、紹介だけでなく、マスターしていただきたいのである。

まず、次のmp3ファイルを聴いていただきたい。どちらも100KB以下だ。さほど大きくないので、どなたもダウンロード可能だろう。

A 前 

B 後

【ファイルA

これは、私の海外の友人が自宅スタジオで録音したアカペラボーカルの歌いだし部分だ。
アカペラとは無伴奏のボーカルを意味する。

彼女はカナダに在住しており、私とインターネットを介してコラボレーションをしているのだ。そこで、私のところに送られてきたのが、Aのものだった。元のファイルがもっと長いのは、言うまでもないが……。

一度聴いていただけば、どなたにもわかるはずである。再生スタートと同時に、ノイズが聞こえてくるだろう。私達の周囲には数多くのノイズ源がある。いくらプロ用のマイクであっても、周辺の日常的雑音はいかんともしがたい。といって、ボーカル録音のために専用のスタジオをつくるというのは、日本より住宅事情がよいカナダとはいえ、よほど金持ちでないと不可能だ。で、ボーカルトラックには、このように雑音が入る。

自宅録音をしている方で引き語りなどを生録する場合、問題になるのが、この手の雑音だ。

ブーンという電源ハム音であれば、たいてい、60Hz50Hzなので、その帯域をカットすればなんとかなる。雑音源が一定の周波数帯域に収まっているものであれば、従来のノイズキャンセリングでなんとかなった。しかし、mp3ファイルAのような、こうした日常のバックグラウンドノイズは、不規則で拡散したスペクトラム分布をもっている。

【ファイルB】

さて、こちらが何かというと、AファイルにNeroWaveEditorでプロセッシングしたものである。

どうだろうか?
ノイズが消えているのがおわかりだろうか?通常、ノイズゲート方式のノイズキャンセルでは、歌声以外のノイズはバッサリ切れるが、歌声に重なっている部分は、なかなか対処できないものだ。Bでは声に重なっていたノイズも、ノイズ成分だけ、きれいに除去されており、しかも、ノイズのせいで濁っていた音がクリアになっているのが了解できよう。

これが、NeroWaveEditorの隠れた威力である。

To The Top of Page

実際にノイズリダクション効果を体験する


プロが何か特別な機械を使って作った見本じゃないか?

そう疑われるのが当然なほど、劇的な効果だ。
たしかに、高級ノイズリダクションソフトを使えば同じような効果は得られるだろう。
しかし、繰り返しになるが、NeroWaveEditorさえインスツールすれば、それだけで同じ結果が得られるのである。

それを実際に、ファイルAを使って皆さんに体験してもらおうと思うのである。
そのため、まずダウンロードしたファイルをWaveEditorに読み込み、それをWave形式にしておこう。言うまでもないが、PCで音声ファイルを扱う場合の基本形がWAVE、拡張子.WAVのものだ。そして、通常、CDなどとの互換性も考えて、

44.1kHz 16ビット ステレオ 補注

というフォーマットで保存しておく。

これは、ファイルメニューからSave As、あるいは名前をつけて保存を選んでやればいい。
で、またそれを読み込んでやるわけだ。

wavを読み込む

これがWavにしたAを読み込んだ状態である。

補注 
ちなみに、44.1kHzは、サンプリングスピード。これで音の周波数帯域が決まる。通常、そのフォーマットが扱える周波数帯域は、サンプリングスピードの半分以下とされている。そして、16ビットではダイナミックレンジが決まるわけだ。
Step 1  範囲指定
以上の準備が整ったら、まず、音声信号のない場所、曲の冒頭やインターバルなど、ノイズ成分だけの場所を範囲指定してやる。

このとき音声信号が含まれている部分は絶対に指定しないこと。

アナログディスクを録音したものなどでは、曲間の無音部分がよいだろう。

ここでは、Aファイルの、右の図で、白くなっている部分を指定してやる。

音楽信号が含まれていない部分を選択する。

Step 2  ノイズ解析 Noise Analysis


さて、次に、この部分の信号成分をWaveEditorに解析させてやろう。

メニューバーから、

英語版ならEnhancement→Noise Analysis
日本語版ならエンハンス→ノイズ解析

の順序で選択していく。


※ちなみに、本アプリは日英どちらの表示もできるが、私は、英字のものを使っている。これは他の音声編集ソフトで英語メニューに馴染んでいるからで、他意はない。
次に、軽減レベルを調整する。リダクションしたい度合いである。
上図では、75パーセントになっている。これを今回は100パーセントにしてOKを押すそう。

さて、上の図では拡張メニューとかいてあるのは、今回は『エンハンス』と読み替えていただきたい。
Step 3 あとはノイズリダクションを実行!

さて、次に、この部分の信号成分をWaveEditorに解析させてやろう。

メニューバーから、

英語版ならEnhancement→Noise Reduction
日本語版ならエンハンス→ノイズリダクション

の順序で選択し、ノイズリダクション画面でOKボタンを押す。

これは簡単、いろいろ使えるぞ

この結果、出来あがったものがB

どうだろうか?

ノイズはカットされただろうか?

ユーザーが設定するのは軽減のパーセントだけ。
最初の選択でノイズ成分のみの場所を範囲指定すれば、あとはOKボタンを押す。
それだけだ。作業内容は、ほとんどデジタル処理をしているので、まず誰の環境でも似たような結果が出るだろう。

最初の範囲指定でノイズの標本化をしている。
ノイズ以外を含めるとそれもカットされる。意図的に使うならともかく、そうでない場合が大半だ。注意が必要だ。

●2002年8月18日追記

現在はAudacityというフリーウェアにも同様の機能が搭載されている。ただし、使ってみれば了解できるが、NERO WaveEditorのようなグラフィカルユーザーインターフェースは搭載されていない。また、こうした強力なノイズリダクションを持つライバルの出現によって、WaveEditorの側でもノイズリダクションの仕様が変わっているようである。これまでに、比べて、リダクション量(減算量)を多くとる仕様になってきているのだ。その結果、減算値がノイズ量を超えると場合もある。その場合、逆に、逆相でノイズの尖頭値がノイズになることも考えられるので要注意だ。Audacityについては、コチラ

Back To The Top Of This Page

 

(C)Babylonic.com Yasuo Sugahara 2001