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Nero Wave Editor を使いまくる Vol.2
モモヨ リザード

Momoyo The LIZARD

CD-RライティングソフトNeroに付属のサウンドエディターをモデルに音声編集の実際を解説する。

1 ネロウェーブエディター ノイズ解析/除去
2 ノイズ除去以外のエンハンス メニュー
3 エフェクトメニュー
4 ツールスメニュー

ノイズ除去以外のエンハンスメニュー

エンハンス ENHANCEMENT
エンハンス/Enhancementには、ノイズ解析、ノイズリダクションのほかに、

●DCオフセット(0Vアジャスト)
●高周波再生
(高調波復元)

という二つの機能がある。

ネロウェーブエディターの最も素晴らしい点は、簡単、かつ的確に行われるノイズ除去処理にあることは、すでに説明した。次に、エンハンス/Enhancement メニューの他の部分を説明しよう。

音声処理の場合、エンハンスには音を際立たせるという意味がある。しかし、ここではエディターの拡張メニューという意味で使われている。楽器・録音用のエフェクトになれたユーザーは、ここを注意して欲しい。

●DCオフセット

DCオフセットは、アナログオーディオで0V調整(ゼロボルト・アジャスター)と呼ばれているものに相当する。

音声を扱う回路は、基本的に、プラスマイナス双方の電源で駆動する仕様になっている。

音声回路は交流信号である。交流信号は、アース電位を中心にプラス方向とマイナス方向に揺れる波でできている。WaveEditorで音声ファイルを読み込んでやれば一目瞭然である。テスト信号用サイン波などでは、ゼロボルトを中心にプラスマイナスともに同じ振幅を示しているはずだ。

このために、アンプ回路は、プラス方向、マイナス方向双方への増幅を可能にする必要がある。そのため、もっとも基本的な回路は+−両方のDCを必要とする。

しかし、最近のオーディオディバイスでは片電源、プラス電源のみで駆動するものが大半となっている。
この場合、電源電圧を抵抗などで半分に分割してやり、その中点をゼロボルトとして扱えばいい。当然、あるディバイスでは、ゼロ点が4.5Vなのに、ある回路では3Vといったように、本来アース電位(ゼロボルト)であるはずの中点が機器それぞれ異なってくる。この差異を解消するために回路モジュールの入出力ごとに電解コンデンサーでDCをカットする。
デジタルアナログを問わず、現在のオーディオ機器の入出力は、全てこうした仕様で統一されているのだ。機器本来のアースと回路のDCゼロ点は、交流的に接地しているという言い方をする。
これは、完全なゼロボルトを理想とする。
しかし、基板の実装や他の電磁的影響で、微妙な差異が出てくる。環境や周辺機器によって誤差があるのである。
アナログのレコードプレーヤーやラジオの音をラインで録音したものの場合や、コンピューターのコンデンサーマイクを使って録音してやると、このズレは顕著にあらわれる。

たとえば、アンプのスイッチを入れたままで、ラインプラグを抜き差しするとボッという音がするはずだ。これはDC電位のズレが出すノイズだ。

このズレを補正するのが、DCオフセットである。

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●高周波再生 / High frequency rebirth

この機能は少し特殊だ。
邦語の再生は、音楽の演奏、PLAYに近いが、ここでの再生は再現、復元の意味である。別の訳詞方をしてみると、高音補正、高音成分復元、そんなところだろうか?

例えば、古いカセットなどで保存してある音源を今聞くと、艶がなく、もけて聞こえる。そんな時に使う機能である。
音源から擬似的に高調波倍音(高いハーモニクス)を生成し、それを原音と合成する。こうして、喪失した高音成分を復元してやるのだ。

会議などで録音したものに、これを使うと子音が強調され、会話内容がクリアになる。
それが、この高周波再生(再現)機能だ。

実は、冒頭で述べたオーディオ機器のエンハンサーがこれだ。
音楽スタジオでは、歌詞の子音を際立たせたり、ソロの楽器をバックから浮き上がらせる際に使う。実際に高調波倍音を合成する際に、アナログでは、強烈にフェーズシフトした(フェーズシフター、回転音エフェクトを一定のところで固定した)音を原音に加えてやるという方法をとっている。NeroWaveEditorの場合は、それをデジタル的にシュミレートしたものだ。

使い方は簡単だ。

調整個所はCut Off Frequencyのみだ。

通常、これを最大値16kHzにしておくといい。自然な高域復元が行われる。反対にこれを下げていってやると癖のある音になる。
先程書いたような会議など、会話の子音成分などを強調したいときは、ここを思いっきり下げてやると効果的だ。

再合成するエフェクト音をローパスフィルターに通している。その上限周波数を決めるのがここだ。
フィルター効果では、カットオフ周波数近辺で共振が発生する。いわゆるレゾナンスである。これが癖のある音を生むわけである。

右側は単なるミキサーだ。
これで原音とエフェクト音をミックスしてやる。

このミキサーによって、音の感触はだいぶ変わるが、ここで注意するのは、双方をミックスしたものが0デシベル(デジタル信号の最大値)をこえないようにしてやることだ。これは、こうしたミックスタイプのエフェクトコントロール全てに共通したTipsなので、ぜひ、感覚でつかんで欲しい。

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